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「オーガニックはライフスタイル」-国内唯一のオーガニックワインショップ-マヴィ株式会社

看板店内ボジョレー収穫

第四回目の企業取材はNPO法人ヨーロッパオーガニック協会の理事でもある田村氏が経営する、オーガニックワインショップ「マヴィ株式会社」をご紹介いたします。田村氏は「トピックス」でもご紹介しました、「オーガニックフェスタ2005」の主催者でもあり、フェスタのシンポジウムやイベントステージにおいて、正しいオーガニックを来場者に対し分かりやすくそして誰よりもアツく語られていた田村氏に、思わず耳を傾けてしまいました。

田村氏は大手食品メーカー時代に駐在員としてドイツ・フランスに10年間勤めていた時にオーガニックワインと出会い、日本に本当のオーガニックワインを広めたい一身でマヴィ株式会社を1998年に設立したそうです。

 

<ヨーロッパでの10年間

もともとワイン好きだった田村さんでしたが、ヨーロッパに10年間生活をして様々な「事情」とぶつかったそうです。たとえば、ブランドマーケティング時代に、「投資=回収」という様な量産を目的とした流通業界の仕組みにより、良品質のものが流通しにくかった事を知ったり、香料会社のショールームで見た香料サンプルに列なるフランス有名ワイン産地の名前の数々を見たり。そして、ワインの中にそうした香料がたっぷり入っている事実も・・・・。当時気に入っていた1985年のポイヤック(ワイン)の特徴が本物のなのか、または作られた香りだったのか分からなくなってしまい、「何が本物なのかがわからない」不安感を目の当たりにしたそうです。

<戦前のワインは当然オーガニック>

そんな中、1929年ロマネ・コンテ(年代もののワイン)と出会ったそうです。それはブルゴーニュのあるレストランの地下室に戦前からずっと眠っていたもので、コルクを空けたとたん秒刻みで香りの変化がありそして30分後には死んでしまったそうです。そのときの状況を田村氏はこんな風に表現されてます。

「栓を抜いた瞬間に赤ちゃんが産声をあげて誕生し、かわいい少女になり美しい女性に成長し、熟年になり年老いて、最後までしっかりと舞台を演じきって一生を終えたような、たった30分間でしたがこんなにすばらしいワインがあるなんて・・・」


 

戦前のワインですので当然オーガニックワインでした。これが本当のワインと知って、これまでのワインとの違いを理解したそうです。しかしながら、このようなワインは滅多に手に入らない上に、あったとしてもオークションにかけられ高価な値がついてしまう。そのようなヨーロッパの中でも少ない状況で、田村氏は幸運にもオーガニックワインに出会い、その後オーガニックワインの農家の方とも次々と知り合いになっていったそうです。そして、彼らの本当に真面目に取り組み、決して手を抜いていない姿に感激したのだそうです。


<ヨーロッパでのオーガニック認証を受けたワイン>

では私たちにとって、本物であるかないかの違いは、どうやって見分ければいいのでしょうか。

フランスは1980年に農業基本法にオーガニックに関する条例を明記し、世界最初の国家認証としました。他のEUすべての主要諸国も80年代には同様な制度を開始しています。

    オーガニック農業の3原則は、
      
  1. 植物に直接人工の栄養を与えない。 
  2. 危険な科学物質を用いない。
  3. 遺伝子操作を行わない。
    であり、さらにオーガニックワインとはこうして作ったぶどうのみを原料として、醸造します。しかしそれだけでは本物とは言い切れません。実際大手ビールメーカーなどはオーガニックぶどうを冷凍果汁などの形で輸入して「オーガニックワイン」を製造していますが、それは私達が求める「オーガニック=本物」という観点からはずれています。そこでフランスのオーガニックワイン生産農家たちが中心となってガイドラインが作られました。細かい規則ですが、基本的な考え方は以下の通りです。
      
  • その土地で「オーガニック」に生産された葡萄のみを用いる。 
  • 20世紀後半(第二次大戦)以降登場した、危険性が疑われる物質を加えない。
  • 伝統的な製法を出来るだけ守る。
  • 味・色・香りを補正する添加物を使用しない。
  • ビン内酵母抑制は微量の二酸化硫黄によるだけとし、加熱殺菌や合成保存料は
    使用しない。

この様なガイドラインのあるヨーロッパでオーガニックワインと呼べるかどうかが、唯一私たちが本物のワインかどうか見分けられる手段であり、その本物の中からさらに良いワインを選んで輸入販売しているワインが「マヴィ」のワインなのです。

<オーガニックはライフスタイル>

オーガニックとは単なる生産方法ではなくて、自分たちの生存を守るために安心できる農産物を求めることが原点だと田村氏はおっしゃいます。今後も住み続けられる環境を守ろうとすることにつながり、また、生産者を守ることにもつながる。さらには地方や伝統、国のアイデンティティーまで結びついてゆくことでもあるのです。オーガニック運動、それは「おいしく、楽しく」を通じて、ライフスタイルとしてこの社会を「持続可能な社会」に変えていこうという運動なのです。

マヴィ株式会社は、このようにオーガニックワインはとても素晴らしいものであり、もっと沢山の人に知っていただくことが使命として、とても重要な役割を果たしていると思います。

<取材後記>

皆さんの中でもワインが大好きな方は大勢いらっしゃると思いますが、オーガニックワインを飲んでみたいと思われた方、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

私の田舎では田んぼや畑に当たり前のように農薬散布をしてます。以前に農作業を手伝っていたこともあります。簡単にいえば土壌汚染なんですね。一度撒いてしまった農薬は元に戻るまで5年・10年もかかるといわれてます。たしかに生産性を考えなくてはいけませんが、物がありふれている時代、この辺でもう一度原点にもどって語り合ってもよいのではないでしょうか。今回の取材であらためて、人間の生活と環境を考えさせられました。

また、田村さんとマヴィの皆さん。お忙しい中お時間をいただきまして大変に有難うございました。すっかりオーガニックワインのファンになってしまいました。マヴィ株式会社は赤坂にあるかわいらしい素敵なお店です。ぜひご興味のある方はお立ち寄りください。これからもオーガニックワインが全国に普及する事とマヴィの発展を願って取材後記と致します。


オーナー表ワインブック

リンク

マヴィ株式会社
http://www.mavie.co.jp/

NPO法人ヨーロッパオーガニック協会
http://www.euofa.gr.jp/


 

■取材した人: 秋元 一宏
■取材された人: :田村 安氏

on 2005年4月 1日 in お知らせ・最新情報