LOHAS WORLD

お知らせ・最新情報

アメリカLOHAS体験レポート

アメリカレポートのパート2は、「アメリカLOHAS市場」について。
スーパーマーケットや、そこで売られている商品、オーガニックレストランを紹介いたします。


<オーガニック・スーパーマーケット>

Whole Foods Market

一番最初にお伝えしたいのが、私自身とても楽しみにしていた「Whole Foods Market」(本社:テキサス州オースティン) 言わずと知れた、世界最大規模のオーガニックマーケットです。 よくナチュラル系やオーガニック系スーパーというと、わりとこじんまりとしたお店かまたは数店しか店舗を持たない場合が多いですが、 こちらは店舗の広さが平均で32,000平方フィートという、大手スーパーチェーン。 店舗数も北米とイギリスを合わせて178にものぼります。

Whole Foods Marketの最大の功績は、今まで「見た目はわるく値段が少し高いけど、体や環境にはいいもの」だったオーガニック製品を 「値段は少し高いけど、見た目がかっこよくクオリティもよく健康と環境にやさしいもの」に変えたこと。オーガニックのクッキーも、パスタソースも、 リサイクルペーパーをつかったキッチンペーパーも、とにかくパッケージがオシャレ。買い物に来る人にとっては、 ここで買うことが一種のステイタスにもなっているのです。

店に並ぶすべての生鮮品には、「オーガニック」か「コンベンショナル(慣行農法)」のいずれかの色札が掲げられ、 栄養表示や生産者紹介、生産者が商品に対して持っているこだわりなども詳細に記されています。野菜や果物はむき出しのまま山積みになっていて、 とても美味しそう。なぜ日本のスーパーは、わざわざビニール袋に入れるのでしょう?見た目が人工的になるだけではなく、プラスチックの無駄に思います。 ホールフーズに限らず、海外のスーパーではデリ(お惣菜やサラダバー、スープバー)が充実していて、イートインスペースがあるところが多いのですが、 さすがはホールフーズ。寿司も「玄米」でした!味は、、、ちょっと硬かったです。

店内にはいたるところに「365」のマークがかかれた商品が並ぶのですが、これはホールフーズマーケットのプライベーブランド。 「Whole Foods Market's 365 Everyday Value TM」は「1年365日すばらしい適正価格で提供します」というものですが、同時に、 毎日365日の必需品にナチュラルな選択ができるように、という意味もあるそう。 ラベルにはオーガニックのものとオーガニックではないけれどナチュラルな選択を保証する、というもの。 単に「値段が安い」とか「適正価格」を売りにするより、「毎日のナチュラルな生活のために」という意味をこめてあるのが魅力的ですね。

これだけオーガニックやナチュラルのものに囲まれるスーパーは無かったと、私は少し興奮気味だったのですが、 残念なことに、「環境」に関しては少し意識が低かった様子。 エコバックはオーダー中で売っていなかったのと、デリなどではプラスチック容器がたくさん使われていたこと。 レジ袋はプラスチックか紙袋を選べるのですが、やっぱり自分のバックを持ってくるひとが増えるといいですね。車で来ている人も多いのですし。 もちろんこれはDCという一部の店舗だけの感想で、西海岸側の人にきけば、彼らたちはしっかりゴミの分別もし、マイバック保持者も多く、 エコ的な人が多いようです。

Yes! Organic

ワシントンDCのキャピトルヒルにあるオーガニックスーパー。
ホールフーズが大型チェーンならこちらは地元のスーパーで、規模はやや小さめ。 人がすれ違うときには少し窮屈になるくらいの通路にはオーガニック製品がずらり。 ホールフーズとあまり変わらないブランドが並んでいましたが、 サプリメントはわりと充実していたように思います。

TRADER JOE'S - A Unique Grocery Store -

「A Unique Grocery Store」で有名な「トレーダー・ジョーズ」 実は1958にスタートした歴史あるストアで、アメリカに200以上の店舗を持っています。カウントリー調の店内は見ているだけでも楽しい。ウェブサイトによれば、彼らのミッションは、顧客に最高の食料と飲料を提供し、購入を決めるときの知識と情報を提供することだということ。そのため、店内にはオーガニック認証のマークの意味など説明書きなどが。そういう教育はぜひ日本のスーパーでも取り入れて欲しい試みです。しかもそれらや商品のプライスカードは手書きのPOPで、とてもフレンドリー。 Neighborhood Grocery Stores(近所の食料品店)といっているだけあり、地元密着型のこのスーパーは、「実はホールフーズマーケットより、トレーダージョーが好き」という人が多いのも少し納得です。


 

<見つけた面白い商品>

ナチュラルなプラスチック袋?

ゴミ袋やサンドイッチバック、保存袋といったプラスチックのバックにも「ナチュラル」が。 ナチュラルなプラスチックって何でしょう? 購入した「Tall Kitchen Bags」の箱には以下の説明がありました。

P.S. So, what's so natural about plastic bags?
私たちのプラスチック商品のラインは、自然食を購入するお客様に便利なように考えられていたものでした。 けれども、私達はさらに消費者の方に環境に優しい選択肢を提案したいと感じます。 私たちのサンドイッチバックや、保存袋などはすべて「コーシャー(Kosher)*」の認定を 取得していますし、、ポリ塩化ビニールや可塑剤(*)などは一切使っておりません。さらに芯や箱はリサイクルペーパーで作られています。

最近はじゃがいもやコーンのでんぷんを利用した生分解する袋も出てきていますが、 毎日大量に使用されて捨てられているプラスチックバックにはしっかり問題意識をもつべきことですよね。

また、「Natural Value」のいいところは、「健康的なライフスタイルをみんなが金銭的に買うことができるようにしたい」ということ。 これは商品の箱にミッションとしてかいてあるのですが、そこには「正しいことをしている人たちが、割増価格を払う必要があるとは思わないのです」とも。

一般的にナチュラルやオーガニックの製品は1.5倍~2倍くらいの値段になっているもの。もちろん慣行のもの以上にかかる苦労や費用を考えれば、 割り増しになるのは仕方ないかもしれませんし、その人たちに対して値段を下げろとは言えませんが、 みんなに使ってもらえるようにしたいという姿勢に応援したくなりました。

*ユダヤ教の食の戒律。袋自体は食品ではないが、それを入れる袋ということで認定があります。
http://sekitori.web.infoseek.co.jp/watching/look_USA_k_u.html

*可塑剤は主に、塩ビを中心としたプラスチックを軟らかくするために用いられ、そのほとんどが酸とアルコールから合成される化合物(一般にエステルといわれるもの)。
http://www.kasozai.gr.jp/main/index2.htm


参考) オーガニックコットンの値段の差
通常:$1.99
オーガニック:$3.15

 

ティーツリーオイル

ティーツリーとは「お茶の葉」ではなくオーストラリアに自生する植物。アロマテラピーの精油としても知られていますが
ティーツリーオイルには抗菌作用があり、原産国オーストラリアや欧米ではやけどなどの応急処置用品として、各家庭で愛用されているそう。 私が選んだアイテムは「つま楊枝」。ほかにもシャンプーや歯磨き粉、ペット商品などアイテムは多いのですが、 「木」を使用しているので100%環境にはよくないかもしれないものが、「ティーツリーオイル加工」になるとナチュラルグッズに登場する、 そのような人に対する印象の違いということで興味深く思いました。

ヨギーのハーブティ

YOGA=LOHAS=HERB TEA?? なんでもヨガならいいのか少し疑問に思ってしまうアイテムですが、、、。ホールフーズの数多くあるハーブティの中で、ひときわ目を引いた商品でした。興味深いのは、ローズヒップティとかカモミールティなどハーブの種類ではなく、「DETOX」や「Calming」など 用途別・症状別にパッケージが別れていること。YOGI TEAに限らず、他のハーブティに限らず、その他のスポーツドリンクや清涼飲料水もそういうわけ方をしているものが多かったです。

~FREE

Part1でもお届けしたように、アメリカには 「Fat Free」や「Dairy Free」、「Wheat Free」など「~FREE」の食料品がとても充実しています。

たまたま私がクッキーのセクションにいたとき、私に「どうやったら小麦無しでクッキーが作れるの?」と質問してきたおば様が! それが「小麦粉不使用」とはわかっていても実際にどうやって作るのかはわからず、二人で店員さんに聞くことに。結局小麦の変わりに それは麦(OATS)が使われていたのですが、驚いたのはその店員さんが「食べてみる?」とその場でその箱を開け始めたこと!しかも彼も一緒に食べていました。 日本じゃありえないですよね。これを迅速なフレンドリーな対応とるのか、すこしアバウトすぎるととるのかは、LOHASな皆様に判断を委ねます、、。

*Wheat freeがすべて麦使用とは限りません。米粉のものや他の粉など、品物によって違うのでパッケージをチェックしてみてください。


<アメリカのオーガニック認証>

これまでの写真にも写っていますが、アメリカのオーガニック規定は米国農務省United States Department of Agriculture)によってつくられ、 認証された食品・加工食品には「USDA ORGANIC」というシールが貼られます。

特徴的なのが、アメリカの認証には3つのランクがあるということ。ひとつは、95%以上の原材料がオーガニックであること。2番目は70%以上。そして最後は70%以下のもの。70%以下のものに関しては、パッケージに何のオーガニック原材料を使用しているかを記載することは可能ですが、 オーガニックの認証マークを使うことは禁止されています。

オーガニック認証プログラムが提供する写真がわかりやすく示しています。
http://www.ams.usda.gov/nop/images/cerealboxesJPG.jpg

日本は有機JASマークは95%以上のみ、あとは農薬と化学肥料の使用率が慣行の50%以下である特別栽培農産物ですが、個人的には「特別栽培農産物」というのは何を特別としているのかわかりにくいですし、50%の次は95%、その間45%もあいてしまうのは広すぎると感じます。 アメリカのランク付けは明確でかつ中間があるという意味で、日本のシステムより消費者にわかりやすいのではないでしょうか。

<オーガニックレストラン>

ワシントンDCで人気だったのが「NORA」というオーガニックレストラン。普通の「NORA」と「ASIAN NORA」があり、 アジアンの方が少しカジュアルだというので、私たちはそちらに行くことに。

1~2階あわせて100席くらいのレストランで、少し暗めの店内はいたるところに仏像やらのアジアン的なオブジェが。 店員さんがたはチャイナドレスと武道着をミックスさせたような服を着ていて、こちらもアジアン要素を際立てています。

予約が必要なほど人気店で、3日前の予約でも20時以降でないと席がありませんでした。当日も店内は満席で、 団体客や少しドレスアップした人が多いところを見ると、特別な日に使うひとが多いようでした。

アジアンノラは中国や日本、タイ、インド、韓国、ベトナムで使われている香りやスパイスをバランスよく使っていて、 日本的なところでは「柚子」や「わさび」などが使われていました。

私達がオーダーしたのは、サラダ、点心、ホタテのメイン、ツナのメイン、デザートで、どれもとても美味しかったです。一般的なアメリカのお皿山盛りのディナーとは違って、日本の標準サイズほど量。アメリカではいつも残してばかりだったので食べ残しがでないのもうれしいところ。また、どの料理にも野菜が多く使われていたのが印象的でした。 値段はやはり高めで倍近くでしたが、特別な夜や友人と久しぶりに会うのには最適なお店でした。

<リボンとバンド>

最近ホワイトバンドを腕にしている人を見かける人が増えましたが、 アメリカではそれよりも、リボンを車などにつけている人が多く目に付きました。

ホワイトバンドが意外に少なかったのは、日本では書店やレコードショップで気軽に購入・参加できるのと違い、 アメリカでは店頭ではなくネットで10個から購入しなくてはいけなく、少し手間がかかるからかもしれません。 その代わりに皆が自分の意識表明のために手にしたのが、この「リボン」たちだったのではないでしょうか?

これはギフトショップなどで買うことができ、マグネットなので車などに貼り付けることができるのです。 DCを車で走っていると、必ずといっていいほど「リボン」をつけている車に遭遇します。

私が発見できたのは、

・until they all come home(イラクに行っている軍隊の人たちがアメリカに帰ってくるまで)
・we salute our proof(私達は軍隊を敬います)
・pink ribon (乳がんの早期発見の大切さをつたえる)

などです。

また、ALDOという靴のブランドでは「empower yourself」という「エイズの人たちを「見ない、喋らない、聞かない」ことをやめよう、というメッセージをこめたネックレスを$5売っていました。私が選んだのは「SEE」のメッセージ。こちらも「AIDS RIBBON」がついています。

テロ以来、チャリティや癌などのトピックより、やはり軍隊などを守ろうとする動きが大きくなっているよう。 大切なのはその「意識」がちゃんと一緒に広まっているかということ。 そして偽善で終わらずに何か行動できたかということ。

ファッションだけが広まっていては、昔流行ったプロミスリングや毎年流行る流行スタイルと何も代わらない。 来年は時代遅れでつけられないわ、なんてならないように、 身につけ、意識し、なにか「責任」を持つことが大事なんだと思います。

<アメリカのLOHASと日本のLOHASの違い>

最後にお伝えしなくてはいけないのは、アメリカではLOHASという言葉は殆ど知られていないということ。 「本場アメリカはもっとLOHASが盛んなのではないの?」と驚かれる方もいらっしゃるかもしれません。 けれども、アメリカではLOHASを謳った商品も存在しないし、新聞や雑誌にも載らない。 わざわざWhole Foods Marcketでオーガニック食材を買っている人でさえ「LOHAS」を知らないのです。

日本のLOHASは良くも悪くも消費者・生活者に「LOHAS」という言葉が浸透していて、 ときには「ブランド」のように扱われていることもあるというのに、 なぜアメリカでは認知度が低いのでしょうか? それはあくまでもLOHASが「マーケティング用語」であり「コンセプト」だからです。 企業側で「LOHAS消費者」を意識することはあっても、消費者・生活者が自分をLOHASと意識していることは無いのです。

 

ビジネス  

   生活者
アメリカ

マーケティング用語として使用

調査によれば高学歴・高収入・40~60代(LOHASは自覚していない)

日本  

生活者のブームを察知して注目。 CSRと組み合わせることも  

①調査によれば高学歴・高収入・40~60代(LOHASは自覚していない)
②一般紙によりLOHASを知り、LOHASを意識した生活を心がける(LOHAS自覚者)

  

日本でよく雑誌や新聞で取り上げられるのは「LOHAS自覚者」が多いのですが、 たぶん「一般の雑誌や新聞で取り上げられている」こと自体がアメリカから見たらとても不思議なのかもしれません。

これが「本来の意味とは違うから間違っている」という必要は無いのだと思います。 むしろ生活者がLOHASを意識することは利点にもなっているのではないでしょうか。生活者にLOHASが広まり、 LOHASコミュニティが広まれば、生活だけでなく消費も変わり、消費が変われば企業が動く、そして日本も変わる。 そういう明るく豊かな未来を導きやすくなるでしょう。 ただ、「LOHAS自覚者」をターゲットに、「これはLOHASな商品です」と謳うのは、少しおかしいのかもしれません。 LOHASは「コンセプト」であって「ブランド」ではないのですから。

要は、日本で広まった「LOHAS」をただブームのように広めるのではなく、 「持続的」にするには、どうすればいいか。それが今後日本のLOHAS市場の課題であると思います。

次回はアメリカ体験報告のラスト、「アメリカのヨガスタジオ」です。お楽しみに。

リンク

「Whole Foods Market」
http://www.wholefoods.com/
「月刊ビジネスデータ」世界最大のオーガニック・スーパー「ホール・フーズ・マーケット」2003年6月号 第5回
http://muratainc.com/media/bussines-data/volume005.html
「Natural Value」
http://www.NaturalValue.com/
「Tee Tree Theraphy」
http://teatreeoil.co.jp/index.htm
「Trader Joe's」
http://www.traderjoes.com/
米国農務省のオーガニック認証プログラム
http://www.ams.usda.gov/nop/Consumers/Consumerhome.html
All Organic Link
http://www.allorganiclinks.com/OrganicLogo/index.shtml
NORAS
http://www.noras.com/
ALDO
http://www.aldoshoes.com/eng/YA/YA.cfm?


文&写真:金沢玲美