4月26日~28日にアメリカ・サンタモニカにて行われたLOHASビジネス会議。記念すべき10回目に初めて、「日本LOHASスペース」を特別に設け、日本企業及び トレンドの紹介を行う事になりました。LOHAS-WORLDはU.S主催者と契約を結び、公式日本窓口としてJapan Roomのプロモートとプロデュース、ビジネスツアーを行いました。
LOHAS10特集とその後LOHAS-WORLDで企画したLOHAS視察ツアーのご報告をいたします!写真も多く用意したので、ぜひそちらもご覧ください。
■ 開催概要
会議は、朝のヨガから始まり、日中はコンファレンス会場にてセッションが行われます。その他、出展社が集まる展示会場や、スポンサーのFORDがスポンサーをつとめるラウンジ、DELLによるインターネットが使えるサイバーカフェ、オーガニックワインが味わえる部屋、そして日本ルームがあり、参加者は会期中自由に出入りすることが出来ます。
今回は会期中に行われた、分科会を含め15ものセッションから、いくつかご紹介いたします。
<Corporate Authenticity with Paul Ray>
LOHASの生みの親とも呼ばれる社会学者であり「The Cultural Creatives」の著者であるポール・レイ氏からは、彼の新書『Corporate Authenticity』(企業の信頼性)に基づき、ディスカッションが行われました。

キーワードは Authenticityと Wisdom Perspective
セッションの中で、度々出てきたことばがこの2つです。Authenticity(オーセンティシティ)とは「信頼性、本物」、WisdomPerspective(ウィズドム・パースペクティブ)とは「賢明な見解」「賢い考え方」のことで、本物のLOHAS企業であるために、どういった見解を持つべきかが、多くの事例とともに解説されました。
具体的には、LOHASの概念が誕生して10年目を迎えた今、単に流行語を駆使して環境に配慮した会社のように見せようとしたり、全てのプロジェクト名の頭に「Sustainable」(サスティナブル)とつけたり、または5%のリサイクルペーパーを使っていることで顧客を引き寄せようとするのは、もはや顧客の興味を得ることができないのだと氏は指摘します。LOHAS消費者に届くために一番大切なのは「言っていることを、ちゃんと実現する」こと。広告と実際とのギャップがあるとしたら、それを閉じなくてはいけません。そして、企業は地球に起きている多くの問題に目を向け注意を払い、買収などの脅威にも屈せ
ず、企業の透明性を高めることが必要なのだといいます。以下、ポール・レイ氏のお話の一部をお伝えします。様々な危機に悲観的になるのか、自らが率先してかつ協力してこれからを作り上げるのか、私たちがすべきことがここにあるのではないでしょうか。
Paul Ray氏の言葉より
「時々、雑誌のようなメディアで、未来における人間の生命や我々を取り巻く地球環境に危惧の念を抱いた記事を目にすることがある。 例えば、Timemagazineの表紙に、人間や地球の生命を危ぶんで"Be worried. Be veryworried."といったようなタイトルが用いられたことがある。様々なメディアで警告が喚起され、ある一部の人たちの間ではこの世の終わりが近づいている(The end is near.)というようなムードさえ漂っている。
しかし、それは本当であろうか。このLOHASのイベントも10回目を迎え、そのコンセプトは多くのコミュニティーに浸透しつつある。LOHASな商品、LOHASな消費者が増えていくことは、同時にサステイナビリティーという発想への興味が広がっていることを意味する。 我々は今ある状況を肯定的に捉え、新しい文化の創造をここから始めよう。(The beginning is here!)
従来の考え方に囚われず新しい慣習を生み出すには、LOHASに関心のある人々がこの時代の先駆者としてリーダーシップを発揮することが大切になってくる。決して、グルやヒーローと呼ばれる一部の人たちの知恵によるものではなく、何か一つのことに向かっていこうとする共通の意識を持った人たちが、この社会のトランスフォーメーションを実現させるのである。彼らこそが、率先してコミュニティーをリードしていけるはずである。
そのような新しいリーダーたちは、まず生物と自然の持続可能性を考慮に入れた倫理観を示し、それを基にした文化を創造できるであろう。また、排他的愛国主義を超えて地球的規模での連帯感を強めることができ、それによって新たな人間社会を形成するであろう。そして、新たな文明を一緒になって形成しようとする強い意志を何よりも持っているであろう。」
<Steve Case -Revolution Living- >
AOLの創始者であるスティーブ・ケース氏の基調講演。彼が2005年に設立したRevolution(レボリューション)という新会社の概要や、彼の思いなどが伝えられました。「Emailが10年前は殆どの人が持っていなかったものが、今は世界のメインストリームになっているように、今度はLOHASや自分のアイデアをメインストリームにしていきたい。」消費者から広まった日本と違い、一般生活者の中でのLOHASの認知度が殆ど無いアメリカで今後どのような展開をみせるのか、今後のスティーブ・ケース氏に期待です。
<LOHAS Leadership Summit>
このセッションは、CoOp America(発音)の創始者 Denise Hamler(デニス)女史をホストに迎え、AVEDAのCEO、Dominique Counseil(ドミニク)氏と、元パタゴニア社長のMichaelCrooke(マイケル)氏のパネルディスカッションでした。
AVEDAは、すでに周知の通り、生態系を壊さない製品づくりから社会還元までを行う見本にしたい企業の1つです。製品も単に植物を使ったナチュラルコスメにとどまりません。例えば、「Shampure」シリーズは、ペルーの熱帯雨林地区で収穫されるブラジルナッツから抽出されるタンパク成分を継続的に配合することで、非営利環境保護団体とともに、ペルー熱帯雨林地区の先住民の自立と経済的発展を支援しているそうです。
また興味深いのは、AVEDAでは水曜日が「No EmailDay」だという話。メールは仕事をしている気になっているけれど実際は文章を読んでいるだけ。動き回って会いにいったり電話で話したり、直接会話することが必要だということ。一見、LOHASと関係ないようですが、直接のコミュニケーションって、とても大切なことだと思います。「ちなみに金曜日はNo MeetingDayなんだ。」いって会場からの笑いを誘っていましたが、これが彼の素晴らしい人柄で、AVEDAが支持されているエッセンスなのではないでしょうか。
少し照れ笑いしながらユーモア交じりに話すこと、どことなく上品なところ、けれど重要な部分は信念をもっていること。これが彼のリーダーシップが決して気まぐれでも強制でもなく、周りから愛され、理解してもらえる理由なのかもしれません。
<The Latest LOHAS Data Research Report>
LOHAS消費者動向調査を行うNMI(Natural MarketingInstitute)から最新のレポートが発表されました。一番大きく変わったのは、クラスターが昨年までは「LOHAS層」「Nomadics生活堅実層」「Centrists中庸無難層」「Indifferents個人利便層」の4層だったのが、今年からLOHAS ( 17%)Naturalites ナチュラル志向(21%) Drifters流動的・移行中(19%) Conventionals慣習的(20%)Unconserned無関心層 (21%)の5層になったこと。またLOHAS層の中にも、9%のLeadersと8%のFollowersに分かれることなどが発表されました。
*日本の2005年「日米合同LOHAS消費者市場調査」は(株)イースクエアがNMIと提携し実施しています。
■日本人参加者と日本LOHASスペース
<JAPANESE EXPO>
日本におけるLOHASを考えたとき、オーガニックやヨガだけではなく、伝統や郷土・風習なども、持続性があり未来に繋げなくてはいけないLOHASなのではないでしょうか?その思いから始まったJapanese LOHAS Room(以下Japanese
Room)は、「伝統と伝承」をメインテーマに、日本のLOHAS企業や団体にご出展いただきました。
*出展社一覧はこちら


通常の出展社とは違う場所に位置していたにも関わらず、スポンサーのペリカン石鹸様のプレゼンテーションや、ピーター・D・ピーダーセン氏による日本のLOHASマーケット状況の発表で既に40%以上のLOHAS認知率があるという報告もあり、日本のLOHAS企業に興味を持った多くの来場者にJapaneseRoomまで足を運んでいただきました。特に「お宿 吉水」を再現したオーガニック畳と珪藻土の壁は注目の的で、畳職人の植田さんの針で縫うところを興味深く見入いる方や、珪藻土の施工実演に参加された方、実際に畳に座って女将のいれたお茶をいただく方も多くいらっしゃいました。
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ライフスタイルを語る 最後にお宿吉水の女将・中川誼美さんから「LOHASを語る会議に、ライフスタイルを語っている人が誰もいないのではないか?」という核心を突いた質問も。 これに対してポール・レイ氏は、"Work your Talk":有言実行"の大切さと透明性について再度伝えました。つまり、言っていることと行動が違う企業は、結局は消費者にバレてしまい、支持を得られないということです。また、氏は続けてCultural Creativesの執筆のためにずっと消費者行動をリサーチしていたとき、毎日数時間かけて、CulturalCreativesの人たちの一生を調べた時の事をお話されました。その方々は、「健康や環境に配慮した生活に気付いたあと、CulturalCreativesな生活ができるようになるまで10年~15年かかった。そしてその生活を変える間、誰も信じてくれなかったしサポートもしてくれなかった」とおっしゃったそうです。つまり、ライフスタイルを変えるにはそれくらい時間がかかるということ。そして、人や企業としてサポートする体制をつくることが必要なのです。 日本もこの1~2年でLOHASの概念が認知されたとはいえ、実際に生活を変化させた人はまだ少ないのではないでしょうか?少しずつでも変えていく覚悟にも近い信念、なるべく多くの方の実現ができるような社会全体のサポートが、これからの <LOHAS会議に出ること> もしかしたらそれはアメリカと日本の国民性の違いかもしれませんが、最初はCEOたちのディスカッションに参加者が賛同して拍手喝さいするシーンに対して、もっと具体的な話があったほうがいいとも感じました。例えば会社のデータや信念を貫く過程での困難をどう乗り越えたかなど。それは、私たちが会議に参加する理由は、ビジネスに役立つ情報を得たり、リサーチをしたりすることだと思うからです。けれども残念ながらLOHASは認証制度ではないので、何と何をすればLOHASとして認められるというのはありません。ですからAVEDAと同じことをしてもビジネスが成功する保障もないわけです。大切なのは、会議中何度もでた「Authenticity」という言葉。自分の決意が本物であることを、どう伝えるかなのです。会議に参加する意義というのは、目標となるリーダーの話からヒントを得て、自分もできるという勇気をもらうことが会議から得られる成果なのかもしれません。そして一番の目的は、多くの同志に出会い、ネットワークを築くことだと思います。そして今回の経験を生かして、9%のLOHASLeaderのより高いレベルに入れるよう、確固たる決意が必要なのだと思いました。 リンク |
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